昨年の夏、私は友人を亡くした。友人を亡くしたのは初めてだった。
人が死んでいくというのは、こんなにも影響があるものなのだと思い知った。彼女と同じ名前の文字を見るたび、似たような背格好の人を見るたび、思い出してしまう。彼女が亡くなる直前までやりとりしたメールは見ることができず、もちろん消すこともできない。
伝えたいこと、いっぱいあったのに。
やりたいこと、約束してたのに。
そんな思いが、いまさら噴水みたいに吹き出てくる。
「自分の生身の体の機能が停止する」ことには、私はなんの恐怖も感じない。
でも、「他人がこの世からいなくなる」ことに対しては、強い恐怖がある。人はいつか死ぬと分かっているのに、心のどこかでそれを信じていない自分がいる。
* * *
「自分」というものは、他人の思いからできているのではないか、と思うことがある。
他人が自分をどのように見ているかで、自分が形作られる。たとえるなら、たくさんの色が塗られていて、「自分の形」が白くくりぬかれているような、そんなイメージ。自分自身は何もできなくて、形を作っているのはその「色」たちのような気がする。
だから、自分を見ている他人がもしも誰もいなくなったら、それこそ自分が「死ぬ」わけで、そういう意味での「死」はとても怖い。そんなことになるくらいなら生身の体なんてないほうがマシだ。
私は、自分を愛するよりも、他人に認められたい。
Mayunezuさん、こんにちはー
読んで、一番初めに思い出したのは
何故か「ブラックジャックによろしく-がん病棟編-」
でした。
中で、二人の末期がん患者の会話がありました。
その中で(うろ覚えですが^^;)
私が死んだら、この世界は終わってしまうのではないか
みんな、私の想像上の産物なのではないか
言っていることは、全く真逆なんでしょうけど、
実は同じ場所に辿り着くんじゃないかなぁと
勝手に考えてしまいました(笑)
知っている人の死は辛いですよね。
順番とかなら、まだ少しは納得がいくんですけどねー
とある人が亡くなったときに、
自分が半分ぐらいになってしまった錯覚が
あったことを覚えています。
長生きされている森繁さんは森繁さんで、
辛いんですよね、きっと。<不謹慎
>かしのきさん
自分が今生きている世界が想像上のものなのではないか、って感じ、とても分かります。私が書いたことにつながっていると私も思います。
長生きするって、個人的にはすごく辛いことだと感じています。年齢的には先を行っているのに、「おいていかれる」と感じるようになるんじゃないか、というのが怖い。
私は、死ぬことよりも、ずっと生きていくことのほうが怖いんだ、と今気づきました。
2004/04/17 19:01 Mayunezu