活躍している人の文章と、上に上がろうともがき苦しんでいる人の文章。
私が見たいのは後者のほうらしい。
自分でいろんなことを解決して、前向きにがんばる人はすばらしいと思う。そうなりたいと思う。でも、その人の言葉を聞いてもあまり共感できないのはなぜなんだろう。文章に、苦しみ、悲しみ、嘆き、迷いなどのマイナス面が含まれていたほうが、素直に共感できる気がするのだ。
とあるデザイン系の雑誌に、一つのデザインが完成するまでの試行錯誤を描いた小さな記事があった。特集は、活躍しているデザイナーへのインタビューだった。でも、特集記事はまったく面白いと感じることができず、その小さな記事だけが印象に残った。
活躍しているからこそ、前向きな人だからこそ、その裏が知りたい。
悩み苦しんだ時期を知りたい。弱さが知りたい。
そう思ってしまうのは、自分が弱いからなのかもしれない。
雲の上のようなところにいる人が、雲の上から言葉を投げかけても、私には届かない。「雲の下」まで降りてくれないと、言葉の意味さえ理解できない。
一人で仕事をしていると、仕事相手だけではなく、友達でも仲間でも、簡単に「裏」を見せることができなくなってくる。自分自身が商品であるともいえるから、弱さを見せたら負けというところがある。普段の自分がそのまま売り物になることは、本当によくあることだから。
私の場合、そんな日々を続けていたら心が持たない。
フリーで活躍している人は、きっとそんなヤワな心の持ち主ではないのだろうが、そんな人にもきっと悩んだり迷ったりすることはあるはずなのだ。
活躍している人の言葉の裏に、いつもそんな「マイナス」を探してしまう自分がいる。
すっかり出遅れてしまった!
同じなんです。ホントそう思います。
全部見せる人には共感するというか。
人間そのもの、という感じで安心しますよね。
常に前向きって、いいんだけど
場合によっては嘘っぽく感じて
しまう(のは私だけかも…)。
でも自分の場合弱みを見せることって
なかなか難しくないですか?
そこで葛藤している自分がまたイヤだったりする…。
>ジリアンさん
私も思いますよ、うそっぽいって。
自分で前向きな文章を書くとき、うそっぽいなーと思いながら書いてることもあるかも(笑)
そうそう。弱みを見せるってほんとに難しいと思います。
人の弱みは見たいくせに自分の弱みは見せたくない……自分が弱いなあと思う瞬間だったりします。
弱みを見せられる人は、強い人なんでしょうね。
2004/01/22 10:07 Mayunezu